薬も過ぎれば毒となる

ランスが服用していた
アスゾール(フラジール、メトロニダゾール)
という薬の副作用について。

他の飼い主さんのブログに
アスゾールの副作用が記載されていたので
とても助かりました。
なのでランスのことも記事にしておこうと思います。

簡潔に言うと
アスゾール常用が原因で
ランスの後脚が麻痺して立たなくなったのですが
服用を止めたら後脚が元に戻ったという話です。

今とっても元気になったのでご心配なく。

詳しくは下記の通り。



◯7月24日の晩
 20時すぎ 普段通り散歩に出ました。
 自宅を出て10mぐらい歩いたあたりから
 急に後脚、特に左をびっこ引き始めました。

 肉球をチェックしても特に怪我した様子もない。
 明らかにおかしいので自宅へ戻る。

 びっこ引いている以外は普段と変わらず元気ですが
 家の中を歩いている時も後脚がヨタヨタ、
 座ったり伏せしたりがスムーズにできず蹌踉ける。
 
 私が家の中をウロウロしていると
 不安そうな表情でずっと付いてきました。
 たぶん、いつも私が病院へ連れて行くので
 病院へ連れて行って欲しかったのかな?

 診察室へ入るのは少し怖がりますが
 病院=私と一緒に行く場所で、調子が悪い時に行けば良くなる、
 ぐらいは以前から理解している感じなんです。

 ランスはパパさんのことも大好きで
 普段なら甘えたり遊びをねだるのですが
 この時はパパさんの方へ付いて行っていませんでした。

 座ったり伏せがスムーズにできないので
 ずっと立ちっぱなしで落ち着かない。
 寝る前のトイレも支えてあげないと
 蹌踉けて出来ない感じ。

 ランスが不安そうなのでナデナデしながら
 みんなで一緒に寝ました。



◯7月25日
 早朝、昨日よりも後脚のヨタヨタ感が増す。
 トイレする時も片足を支えてあげて
 なんとか出来てる感じ。
 食欲はあるし
 お気に入りの鳥のおもちゃで
 遊びたいとねだったりするのは
 普段と変わらない様子でした。

 私は朝から仕事で外に出かけました。
 私が出かける時に不安そうな表情でランスが見てました。
 犬の調子が悪い時に仕事で自宅を離れざるを得ないのは辛いですね。
 後ろ髪引かれる思いで自宅を出る。
 ただパパさんが自宅で仕事だったのは幸いでした。
 
 パパさんがペットタクシーの方に相談してくれて
 夜に病院へ連れて行ってくれることに。
 (主治医の先生が不在なのでいつもとは別の病院へ)

 夜の7時前に病院へ。
 問診と歩行チェックから
 痛みを伴うヘルニアとか脱臼とか骨折ではなく
 しびれや麻痺がある
 そして、神経系のトラブルとか
 細菌感染に起因する脳炎が疑われるけど
 今の段階では断言できないと言われました。 

 最も可能性が高いと思われる
 細菌感染が原因であると想定して
 お薬を3日分処方して頂きました。
 写真-5.JPG
 左からステロイド剤、タイロシン(整腸剤)、パセトシン(抗生剤)
 (写真撮影時には既に4回ほど服用済み)。
 ステロイド剤は1日1回、タイロシンとパセトシンは1日2回。
 ステロイドは副作用が強いイメージですが
 3日程度の服用であれば大丈夫だそうです。

 あと散歩を控えて安静にする。

 3日後あたりにもう一度診察して頂くことに。
 


 病院から帰って
 ネットや本で小脳障害や脳炎について調べると
 「難治性」と書かれているので
 かなり落ち込みました。
 ランスはまだ4歳と若いですし 
 遊んだりお散歩も大好きだから
 思う存分運動させてあげたい。
 ランスの歩行困難や歩行障害を
 自分たちは受容できるのかなと。
 想定外の診断に茫然としていたので
 涙は出なかったです。
 
 色々調べているうちに
 パパさんがアスゾールの副作用を疑い始めて
 『アスゾール 副作用』で検索してみると
 複数のブログに
 アスゾールの副作用で四肢の麻痺が出るが
 服用を止めたら治った
という記載を発見。


 アスゾールの説明書にも
 『抹消神経障害、中枢神経障害等の副作用があらわれることがあるので
 特に10日を超えて本剤を投与する場合や1500mg/日以上の
  高用量投与時には副作用の発言に十分注意すること。』 
 『副作用 四肢のしびれ、異常感』

 と記載されてました。
 写真-6.JPG 

 今年4月からほぼ隔週で服用していたし
 7月に入ってから2週間続けて服用したこともありました。



 さらに調べてみて
 アスゾールの有効成分メトロニダゾール含量が1錠当たり250mg。
 1kg当たり60mgが上限で  犬猫の上限はもっと少ない
  

 ランスは体重20kgちょい。
 アスゾールを1回2錠
 1日2回服用してました。
 
 したがって
 1日当たりに摂取していたメトロニダゾールの量は
 250mg×2錠×2回=1000mg
 1kg当たりだと、1000mg÷20kg=50mg
 となり、1kg当たりの量で考えると
 上限ギリギリを長期間飲んでいたことになります。


 
 この日の朝までアスゾールを飲ませていて
 病院で薬をもらうだそうから晩は飲ませておらず…
 そういえば病院から帰ったあたりから
 後脚のヨタヨタがマシになったような?
 後脚のヨタヨタはアスゾールの副作用が原因だったのかな…
 という考えが強くなりました。

 寝る前のトイレでも
 後脚のヨタヨタはさらにマシになってました。
 立ったり座ったり少しぎこちないけどできるように。
 ランスもヨタヨタがマシになってきたのが分かるみたいで
 不安そうな表情からいつもの笑顔に戻ってきました。

 少しホッとしつつみんなで一緒に寝ました。
 心配してくれているのが伝わってるみたいで
 ランスもいっぱい甘えてました。



◯7月26日
 早朝、昨晩よりもさらに後脚がしっかりしてきました。
 トイレも支え無しでできてました。

 この日も朝から仕事で外に出かけたのですが
 玄関までランスが笑顔で見送ってくれました。

 自宅作業のパパさんからランス調子良さそうと連絡あり。 
 ほっとしました。

 仕事後に買い物などを済ませて帰宅。
 普段通り玄関まで走ってきて
 笑顔でランスが迎えてくれました。
 朝よりも後脚の調子は良さそう。

 晩、寝る前…
 アスゾール服用を止めてから時間が経つにつれて
 後脚の調子が戻ってきているのが
 はっきりと分かりました。
 立ったり座ったりするのも
 普段と変わらずスムーズにできるように。
 クッションなどの段差にも
 1人で上がれるようになりました。
 脇腹が痒い時も後脚で掻いたりしてました。



◯7月27日 
 朝、普段と変わらない歩行や日常動作。
 
 午前中に病院へ。
 歩行チェックと問診。
 アスゾールの副作用について
 自分たちが調べたことを先生に話ました。
 先生にも、薬の副作用が原因と考えた方が自然だと言われました。
 今日の歩行は問題なく
 小脳障害だと3日ぐらいで治るわけないし
 宝くじを当てるほど罹患率が低い病気。
 他の病気を想定したとしても
 症状の出方がおかしいし、と仰ってました。

 とりあえず処方して頂いた薬を飲みきって
 また症状が出るようなら病院へ行くことに。

 あと下痢しやすいので
 ご飯をもう少し工夫してみる
 (これはまた後日詳しく書きます)
 下痢した場合は2錠飲んでいるアスゾールを
 1錠だけ服用することにしました。



 これを書いている現時点において
 ランスに異常は認められないです。 
 IMG_5724.jpg
 散歩に行けず体力を持て余し気味なので
 お気に入りの鳥のおもちゃで遊んでご機嫌のランス。



アスゾール自体は安全性が高い薬であるということは
主治医の先生も今回診て下さった先生も仰ってました。
一般的にランスのように
長期間服用することは滅多にないですし
服用方法や服用量を間違えなければ有効な薬だと思います。
去年も頻繁に下痢をしていたので長期間服用していましたが
特に問題はありませんでしたし。
初診時に今回の先生にアスゾールを常用しているという話をしましたが
四肢の麻痺・しびれがアスゾールの副作用に起因するもの
であるということは言われませんでしたし。

しかし100%副作用がでない薬は存在しません。
これはアスゾールに限ったことではないです。
例えば、自宅に常備している市販の風邪薬
パブロンの説明書も確認したところ
四肢のしびれ等の副作用が記載されていました。

したがって有効性や安全性が確認されている薬でも
毒になる可能性があるということを
常に念頭に置いて注意しておかなければいけませんね。
また事前に薬についてもっと調べておくべきでした。

何か参考になればと思いながら書いているうちに
随分長文になってしまいました。
最後まで読んで下さった方ありがとうございました。


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